あまロータリークラブ
活動報告
2020-4-30
あまロータリークラブの活動をお届けするウェブマガジン
卓話を振り返って 「大人の和食マナー」第2291回例会
あまロータリークラブの例会は、毎週月曜日12:30分から1時間行われます。
例会では、様々な催し物が行われるますが、中でもメンバーの知見を広めるために、外部のスピーカーを招き、講演を行ってもらうことがあります。それが「卓話」です。
ロータリークラブの活動は、元々、米国シカゴ発祥でありますが、本場アメリカで行われていた「Table Speech」を和訳したものが「卓話」の語源となっているそうです。
今回、2019年12月2日(第2291回)に行われた卓話を振り返ります。
卓話タイトル 「大人の和食マナー」
ゲストスピーカー 旬菜TAIKOUマネージャー石原佳奈氏
2013年12月、「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。
私たちに馴染み深い「和食」ですが、意外とそのマナーについて問われると、答えに窮することがあります。折角なので、復習を兼ねてゲストスピーカーの石原さんに教えてもらったことをまとめてみました。
1.ナフキンの使い方
・料理が運ばれてきたら、ひざ元へ置く。
・半分に折り、折り目を自分の方に向けてふとももの上に置く。口や手を拭くときは、折った内側の面で口をふいて汚れが見えないようにする。
・中座するときは、椅子の「背もたれ」もしくは「肘掛け」にかける。
・食事が終わったら、テーブルの上に軽くたたんでおく。綺麗にたたみなおすと、料理が美味しくなかったという意味合いになるので注意。
2.器の扱い方について
・和食では手にもっていい器ともってはいけない器がある。手のひらに乗るくらいの小皿、お椀、茶わんは手に持ってOK。大きな器は手に持たず、左手を添えるようにする。昔はテーブルではなく、畳の上に足の低いお膳を置いて食事をしていたため、小さなお皿はすべて手に持つ習慣ができたことに由来する。例外としてお重・どんぶりは大きくても手に持ち、平皿は小さくても手に持たない器となる。器を持つ際は必ず両手で取り、その後に箸を取る。
・手に持って良い器・・・茶碗、お椀、小皿、小鉢、お重、丼
・持ってはいけない器・・・手のひらより大きい器(お重、丼を除く)、平皿
・器を取る際には、自分の中心から右側にあるものは右手で、左にあるものは左手でとるようにする。
・手で口元を受け皿にする「お手受け皿」は、品良く見えると思っていても、実はマナー違反となるので注意すること。
3.箸の使い方
・最初に箸を取り、箸袋を取る。いったん箸置きに戻す。
※箸袋は食事のあとに使用するため、邪魔にならないところへ置く。
・右手で箸の中央をもち、左手を箸の下から添える。右手を持ちかえる。左手を外す→いただきます。
・箸を置くときは、持った時と逆の動き。左手を下から添えて、右手を箸の真上に戻し、箸置きへおく。器にはおかないように注意すること。
箸は、箸先1.5~3センチの所を使い、あまり汚さずに食べることが美しい作法になる。
箸の作法として、昔から「箸先五分、長くて一寸」と言われている。
※「五分」=一寸の半分の長さ。約1.5cm
※「一寸」=一尺の10分の1。約3cm。
4.料理を食べる順番
・蓋がついているものは最初にすべて蓋を取る。蓋を取るときは、内側のしずくをお椀に落として蓋を裏返したまま置く。蓋は食べ終わったらまた元に戻す。
※蓋を傷つけないためにも、裏返しにしないように注意する。
・お椀ものを一口いただいたら、次は御飯を一口食べ、次におかずを食べる。(和定食では、料理を一品ずつ食べるのではなく、順番にまんべんなく食べてすべての料理を同じタイミングで終わらせるようにする。)
5.造里(つくり)
・あしらいに花穂紫蘇(はなほじそ)、紫蘇(むらめ)がある時は醤油の小付に入れ、酢橘(すだち)などがあれば好みで切り身に絞る。
・殻付きの貝、海老のしっぽなどは、手で外して食べやすいようにとる。
・造里(つくり)を食べる順番は淡白なものから濃いものへ、白身から赤身へ。何きれか造りがある時は一巡ずつ食べるようにする。また、口の中が脂っぽくなったらあしらいの大根のつまや、わさびや紫蘇などを食べる事で、口の中をさっぱりさせることができる。あしらいなど皿に残ったものは左上に寄せる。
6.骨付き魚の食べ方
・まずは魚の上の身を頭から尾に向かって食べ、上の身を食べたら、頭を押さえながら箸を中骨と下の身の間に入れて骨を外す。外した骨は皿の向こう側へ置いておく。この時、直接手が魚に触れるがマナー違反ではない。次に下の身を食べ、食べ終わったら、中央へ骨などを戻す。
7.揚げ物・天ぷら
・天つゆは器を手に持つ。
・塩は直接かけても、小皿に塩を取り分けても良い。
・一口では食べれない天ぷら(食材)は箸で切るか、えび天ぷらなどの箸で切れないものは皿に戻さずに食べきってしまうようにする。
8.最後に
・食事が終わったら、箸袋の中央あたりまで箸を入れ、中央で二つ折りにして箸置きに戻すと、食事が終わった意味合いになる。
編集後記
社会人になって、食事のマナーについて指摘してくれる人はそうそういません。冠婚葬祭をはじめ、取引先との会食、格式ある店での食事会など、食事マナーが問われる場面は様々です。知らないと自分が恥をかくだけでなく、食事をともにする人たちまで不快にさせることになりかねません。今回、和食のマナーの卓話を通じ、勉強させられるいくつかありました。食事のマナーは、自身の社会人としての評価や信用にもつながります。何歳になっても勉強は大事だと、改めてそう感じられた卓話でした。